2012年03月06日 (火)
INSEADの名物教授の一人Horacio Falcao教授はNegotiationの専門家。INSEADでのBest Elective Professorにも何度も選ばれています。実際彼のクラスを取った先輩方からは口々に履修を勧められました。
しかしHoracio教授はシンガポールキャンパスを拠点としていてフォンテーヌブローでは履修ができない上、運悪くayumuraのpromotion向けにはHoracio教授によるNegotiationクラスの開講がありませんでした。(1月入学・9月入学によって担当教授が違う、というのはわりとよくあります。)
あまりにも強く履修を勧められたので、もしシンガポールで彼の講義が開催されるなら、シンガポール行きも検討すべき、と考えていたくらい。しかしシンガポールでも開講がないと知り、Horacio教授の講義を受けるチャンスはないかな、と思っていたのですが、急遽、フォンテーヌブローでHoracio教授のセッションが開催されることに。
INSEADでは3月8日のInternational Women's Dayにあわせ、今週は女性関連のイベントが催されているのですが、その一環で女性向けのNegotiationセッションが企画されたというわけです。
↓セッション案内からの抜粋
17:30~20:00まで2時間半のセッション。評判に違わぬ素晴らしい講義でした!
●講義スタイル
説明が明快で体系立てられており、参加者の発言をうまく掘り下げ、質問には的確に応じ、ディスカッションはタブレットペンでまとめていく様子はとても鮮やか。語り口は穏やかで、皆が発言しやすいムードを作るのも上手。交渉のロールプレイも見事でした。
●女性の交渉の傾向
・(平均すると)女性は交渉スタイルが男性と比べて強気になりきれない。相手との関係維持を優先しがち。
→交渉学では、最初にある程度強気に出た方が譲歩する余地も出て、良い交渉結果になると言われている。交渉は訓練すれば上手に強気に出られるようになるもの。
→一方、男性側の交渉スタイルは相手との関係を壊しがち、とも言え、男性は関係をうまく保つ訓練が必要。
・女性は交渉時のFirst offerで欲張れない傾向が強い
→これも訓練次第で改善できるとのこと。しかし交渉相手が女性だと、男性相手よりも強気(!)のFirst offerをするそうです。。
直接交渉とは関係ないのですが、女性、と自ら意識することで結果が変わってくる以下の事例の紹介がありました。
・ペーパーテストを受けるときに、解答用紙に性別を記入するグループと記入しないグループがあるとき、
理数系科目:女性のテストの得点が、性別を記入しない時よりも記入した時の方が悪くなる
文化系科目:女性のテストの得点が、性別を記入しない時よりも記入した時の方が良くなる
→女性である、という自己認識はマイナスにもプラスにも働くもの。
●交渉のロールプレイ
セッションでは、優秀な業績を残しているPrivate Bankの女性マネジャー(配偶者は医師・子供あり)が、ふとしたことから同じポジションの男性マネジャーが自分よりも多くの賞与をもらっていることを知り、共通の上司である男性ディレクターと話し合う、というケースを用いてロールプレイを行いました。
最初は参加者全員が男性ディレクター役(Mike)・女性マネジャー役(Vicky)に分かれてロールプレイ。ayumuraはMike役でした。MikeはVickyが結果を出していることを認めつつも、子供の怪我を理由にCEOとのアポをキャンセルしたり、週末ゴルフに参加しないことに対し、会社に対しコミットメントを果たしていないと思っている、という設定です。
全員がロールプレイした後は、各自の交渉を振り返ってうまくいった点、改善すべき点を共有。
・ジェンダーの話に持ち込まない(ジェンダーニュートラルに話す)
・好結果に対するInput(週末接待)とOutput(新規顧客開拓、顧客満足度、利益、低離職率等)を区別する
・週末接待そのものの否定はしない(男性側のやり方を否定しない)
・Vickyは自分は週末の接待とは違う方法(平日ランチ等)でコミットメントを果たしていると説明する
・VickyはCEOとのアポのドタキャン、といった不測の事態を避けるため、バックアップをMikeや同僚に依頼できないか交渉することもできる
最後にHoracio教授が男性ディレクター役を引き受け、参加者の数名が女性部下役をかわりばんこにつとめながら、教室内の他の参加者が、随時女性部下の交渉のやり方にフィードバックを加えるという形式でのロールプレイ。途中ロールプレイが白熱して口調が激しくなると、すかさず教授が「カット」の仕草をし、「どうすれば良い?Vickyにアドバイスして!」と参加者に問いかけるという具合。
ayumuraはP3(3学期)に他の教授によるNegotiationsを履修済みでしたが(この担当教授もとても良かったのですけど)、Horacio教授はよりインタラクティブで深い議論にリードする力があるので、我々のpromotionで開講がなかったのは本当に残念!
クラスメイトの中には、キャンパスビジットの時にHoracio先生の講義を見学した、という人もいました。今後INSEADにキャンパスビジットされる方/入学される方は、ぜひHoracio先生の講義を受けることをお勧めします。
しかしHoracio教授はシンガポールキャンパスを拠点としていてフォンテーヌブローでは履修ができない上、運悪くayumuraのpromotion向けにはHoracio教授によるNegotiationクラスの開講がありませんでした。(1月入学・9月入学によって担当教授が違う、というのはわりとよくあります。)
あまりにも強く履修を勧められたので、もしシンガポールで彼の講義が開催されるなら、シンガポール行きも検討すべき、と考えていたくらい。しかしシンガポールでも開講がないと知り、Horacio教授の講義を受けるチャンスはないかな、と思っていたのですが、急遽、フォンテーヌブローでHoracio教授のセッションが開催されることに。
INSEADでは3月8日のInternational Women's Dayにあわせ、今週は女性関連のイベントが催されているのですが、その一環で女性向けのNegotiationセッションが企画されたというわけです。
↓セッション案内からの抜粋
Negotiation is a critical part of our daily life. Each day, you negotiate with your spouse, your children, your boss, your colleagues and even when deciding where to go for drinks with friends. Is there a winning formula to negotiating well? Do men negotiate better than women? What negotiation skills can women hone to their benefit? Horacio shares practical insights for women on how to negotiate effectively in work and life.
17:30~20:00まで2時間半のセッション。評判に違わぬ素晴らしい講義でした!
●講義スタイル
説明が明快で体系立てられており、参加者の発言をうまく掘り下げ、質問には的確に応じ、ディスカッションはタブレットペンでまとめていく様子はとても鮮やか。語り口は穏やかで、皆が発言しやすいムードを作るのも上手。交渉のロールプレイも見事でした。
●女性の交渉の傾向
・(平均すると)女性は交渉スタイルが男性と比べて強気になりきれない。相手との関係維持を優先しがち。
→交渉学では、最初にある程度強気に出た方が譲歩する余地も出て、良い交渉結果になると言われている。交渉は訓練すれば上手に強気に出られるようになるもの。
→一方、男性側の交渉スタイルは相手との関係を壊しがち、とも言え、男性は関係をうまく保つ訓練が必要。
・女性は交渉時のFirst offerで欲張れない傾向が強い
→これも訓練次第で改善できるとのこと。しかし交渉相手が女性だと、男性相手よりも強気(!)のFirst offerをするそうです。。
直接交渉とは関係ないのですが、女性、と自ら意識することで結果が変わってくる以下の事例の紹介がありました。
・ペーパーテストを受けるときに、解答用紙に性別を記入するグループと記入しないグループがあるとき、
理数系科目:女性のテストの得点が、性別を記入しない時よりも記入した時の方が悪くなる
文化系科目:女性のテストの得点が、性別を記入しない時よりも記入した時の方が良くなる
→女性である、という自己認識はマイナスにもプラスにも働くもの。
●交渉のロールプレイ
セッションでは、優秀な業績を残しているPrivate Bankの女性マネジャー(配偶者は医師・子供あり)が、ふとしたことから同じポジションの男性マネジャーが自分よりも多くの賞与をもらっていることを知り、共通の上司である男性ディレクターと話し合う、というケースを用いてロールプレイを行いました。
最初は参加者全員が男性ディレクター役(Mike)・女性マネジャー役(Vicky)に分かれてロールプレイ。ayumuraはMike役でした。MikeはVickyが結果を出していることを認めつつも、子供の怪我を理由にCEOとのアポをキャンセルしたり、週末ゴルフに参加しないことに対し、会社に対しコミットメントを果たしていないと思っている、という設定です。
全員がロールプレイした後は、各自の交渉を振り返ってうまくいった点、改善すべき点を共有。
・ジェンダーの話に持ち込まない(ジェンダーニュートラルに話す)
・好結果に対するInput(週末接待)とOutput(新規顧客開拓、顧客満足度、利益、低離職率等)を区別する
・週末接待そのものの否定はしない(男性側のやり方を否定しない)
・Vickyは自分は週末の接待とは違う方法(平日ランチ等)でコミットメントを果たしていると説明する
・VickyはCEOとのアポのドタキャン、といった不測の事態を避けるため、バックアップをMikeや同僚に依頼できないか交渉することもできる
最後にHoracio教授が男性ディレクター役を引き受け、参加者の数名が女性部下役をかわりばんこにつとめながら、教室内の他の参加者が、随時女性部下の交渉のやり方にフィードバックを加えるという形式でのロールプレイ。途中ロールプレイが白熱して口調が激しくなると、すかさず教授が「カット」の仕草をし、「どうすれば良い?Vickyにアドバイスして!」と参加者に問いかけるという具合。
ayumuraはP3(3学期)に他の教授によるNegotiationsを履修済みでしたが(この担当教授もとても良かったのですけど)、Horacio教授はよりインタラクティブで深い議論にリードする力があるので、我々のpromotionで開講がなかったのは本当に残念!
クラスメイトの中には、キャンパスビジットの時にHoracio先生の講義を見学した、という人もいました。今後INSEADにキャンパスビジットされる方/入学される方は、ぜひHoracio先生の講義を受けることをお勧めします。
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